おひさしぶりです！開発ディレクターの猪口です。
今日はえんだん1.5周年ということで、書きおろしショートストーリー付きの開発ブログ（特別編）を書かせていただきました！陽太郎視点のちょっとラブ（？）なお話です。
今回は少々長めですが、どうぞ最後までお付き合いください。よろしくお願いします！
祝！えんだん1.5周年！
2021年5月27日に配信開始した『縁がわ男子とけものたん』。早いもので1.5周年を迎えることができました。皆さまのご声援のおかげです。いつもあたたかいメッセージをいただき、ありがとうございます。
最近の大きな（？）出来事といえば、Ver.2.1.0を配信しました。皆さまアップデートしていただけましたか？
Ver.2.1.0では、台所の「らくらく選択」機能や物語冒頭から無料で手に入る『替えのシャツ』を追加しています。以前よりぐっと物語が進めやすくなっていると思いますので、ぜひ引き続き『えんだん』をお楽しみください。
えんだん公式Twitterでは、7月から引き続き月1回のペースで #えんがわ日和 を投稿しています。サカモトで送る三人の日常、見ていただけていますか？
今日は9月と10月に投稿したイラストについて、デザイン担当にコメントをもらいましたので、ご紹介します！
— デザイン担当、ここから —
長月はゆるく描くはずが、台所の細かいところまで描き進めてしまいました！（笑）「台所で一緒に料理」の場面をイラストで描くのは初だったので、テンションが上がってしまいました。
すり合わせの時点から「料理中だから、陽太郎はたすき掛けがいいよね…！」と決まっていたので、服と体周りはさらっと良く見えるよう意識して作成しました。着物の袖から見える腕と団子をこねる手周りがいい感じに見えていたら嬉しいです。
たすき掛けの料理姿の陽太郎、（やや歪な？）自作団子を見せてくる虎、そして誰が作ったのか虎団子…。三人で楽しくお月見団子作りしている穏やかな時を感じていただきたいです。
神無月はアップデートVer.2.1.0で追加された着替えのシャツと眼鏡を使用したイラストですが、どう着替えさせるかで悩みました。結果、腹チラになりました。
また、このイラストはゲーム内でも使用するものだったので、（開発の話になりますが）正方形と長方形の両方で展開できるよう、いつもより大きめに作成しました。
こだわったのは陽太郎の腹筋です。夕方にひと仕事終えて着替えている様子なので、ちょっと日が当たったようなシーンにしています。“私”視点のイラストですが、着替えを見られても動じない陽太郎に一緒に過ごしてきた“家族感”を感じていただけたら嬉しいです。
見てほしいポイントはやっぱり陽太郎の腹筋です。シックなシャツに着替える、普段とは違う雰囲気の陽太郎を楽しんでいただけたらと思います！
— デザイン担当、ここまで —
いかがでしたか？11月（霜月）のイラストも昨日投稿しています。11月26日は #いい風呂の日 ということで、なんと…お風呂シーンです…！ﾎﾜｰｯ！畑仕事で鍛えられた筋肉、ぜひ（こっそり）見てくださいね。
また、12月分のアンケートにもご協力いただき、ありがとうございました！ちなみに、去年のクリスマスにはこんなイラストを投稿していました。
今年は『陽太クロース』があなたの元に…！？ 12月も楽しみにしていてくださいね。
それでは、次は1.5周年記念の書きおろしショートストーリー（SS）をお届けします！本編クリア後の秋（約束ノ頁前）、陽太郎視点の物語です。まだクリアしていない方はネタバレに注意してくださいね。
書きおろしSS『小春日和は恋模様』
紅く色づいた桜の葉は、春に咲く花に負けないくらい綺麗だ。さわさわと囁く葉ずれの音が心地よい。小春日和というのは今日のことを言うのだろう。あたたかい陽の光に包まれて、すごく幸せな気分だ。
――幸せなのはそれだけじゃないけど。
陽太郎はそっと隣に視線をうつす。そこには寝息を立てている虎の姿があった。丸めた背を優しくなでられるのが気持ちがいいのか、顔がにやけている。愛らしいような、憎たらしいような、複雑な気持ちだ。普段虎のことをかわいいなんて思わないけど、こういう小動物のような一面はかわいいとしか言いようがない。
憎たらしいと思うのは、虎が今いる場所のせいだ。好きな人の膝の上。虎の定位置になりつつある。仲の良い二人の姿を眺めるのは好きだけど、同時にどこかでうらましいと思う自分がいた。以前、膝枕をしてもらったことがあるけれど、あの時の記憶はふわふわしている。
もし、今してもらったら――
想像しかけて思考を止める。図体のでかい男の寝姿などかわいらしさの欠片もない。枕にされた膝がかわいそうだ。逆なら平気だけど。
そんなことを考えていたら、ふと右肩が重くなった。どうやらこっちも眠ってしまったようだ。首筋や頬に触れる髪がくすぐったくて、傍できこえるかすかな寝息に愛しさがこみ上げる。寝顔を見たくなって視線を落とすと、薄く開いた唇に目が止まった。普段は意識しないのに、誰も見ていない時に限って“あの衝動”がやってくる。
「（触りたいな……）」
指でなぞって、唇を重ねて、その先も。もっとも、それはすぐさま理性に打ち消される。婚前、ダメ、絶対。再会するまではこんなに強い衝動はなかった。傍にいるだけで幸せだったはずなのに。もっと知りたい。もっと欲しい。誰よりも愛しているから、何よりも恋しくなる。
必死に意識を散らそうとしていたからか、いつの間にか肩が軽くなっていたのに気づかなかった。その肩をとんとんっと控えめに叩かれる。さすがに今考えていたことは内緒にしたいな。何でもないふりをして、いつもの調子で「どうしました？」と問えば、気を遣ってくれたのか「呼んだだけ」と笑顔を返された。ああもう、本当に。
「ね、―――さん」
今日もあなたが愛しくて、また名前を呼び返す。こんな幸せな毎日が、どうかこれからも続きますように。
あとがき
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
本編は『親愛』をテーマにした物語になっていますが、今回は二年後ということもあり、ちょっぴり『恋』を含んだお話にしました。楽しんでいただけたら嬉しいです。
昨年のハーフアニバーサリー記念には書きおろしショートストーリー『朝寝坊の日』を配信しています。ゲーム内の部屋＞日記＞『朝寝坊の日』でいつでも見られるので、まだ見ていない方はぜひチェックしてくださいね。
▼ゲームを始めるならこちら
https://endanapp.page.link/Sohr
『朝寝坊の日』のイラストをもちいたグッズも販売中です。アクリルキーホルダーとスタンドには全種異なる特別なメッセージがついています。詳しくは公式ショップをチェックしてくださいね。
▼公式ショップはこちら
ganbarion.booth.pm
最後にお知らせ！
えんだん公式Twitterの新企画として #金曜日の広報 を開始します！現在のえんだん公式Twitterは広報と開発が協力して運営していますが、本企画は広報が担当します。
毎週金曜日に、開発とはまた違う目線で、皆さまと一緒にえんだん語りができて、楽しめる企画ができればと思います。
ちなみにこの広報、開発ブログ（第6回）で「100年以上生きてきて心を開ける相手が～『自分の居場所』を見つけることができて良かったなぁと感じることもできるエピソード」と言っていた人です。いわゆる“乙女ゲーマー”としてはたまごですが、えんだん愛は完熟しています。ぜひ仲良くしてください。
「ゲームをもっとこうしてほしい！」「こういうグッズがほしい！」など「ちょっと開発には言いづらいなぁ」と思うことも、#金曜日の広報 に伝えてくれたら嬉しいです。もちろん、えんだんそのものや広報への質問も大歓迎です！どうぞよろしくお願いします。
それでは、今回はここまで。長くお付き合いいただき、ありがとうございました。ぜひまたお会いしましょう！
